後遺障害
後遺障害とは、交通事故による負傷が完治せず、入院を続けてもそれ以上の回復が見込まれない状態になった症状をいいます。
この後遺障害に対する損害賠償請求を行うためには、後遺障害診断書を医師に作成してもらい、等級認定と呼ばれる認定基準を得るための申請を行い、認定してもらう必要があります。
以下、その流れを説明していきます。
まず前提として、交通事故による負傷では、治療を継続する必要があります。治療を止めてしまうと、その時点で治癒したものと見なされ、後遺障害の認定を受けることが困難となります。医師に症状固定を言い渡されるまで通院を続ける必要があります。
症状固定とは、それ以上治療を続けても、症状の大幅な回復が望めなくなった段階のことをいいます。しばしば、保険会社から症状固定を求める連絡や書類が送られてくる場合がありますが、あくまで症状固定は医師が行うものであることに注意が必要です。
そしてその後、後遺障害等級認定の手続きを進めていくこととなります。この手続きを進める際に注意すべきことは、等級の認定は全て書面のみで行われることです。
まず、手続きの際には、医師に後遺障害診断書を作成してもらいます。そして、後遺障害等級認定の申請に移りますが、申請の方法は2種類あります。
■事前認定
事前認定は、自動車損害賠償法第15条が適用されるものです。この事前認定は、自賠責保険に加入している運転者が、症状固定前に後遺障害認定を事前に申請する手続きをいいます。つまり、加害者側が事前に申請を行うことになります。
この事前認定は、保険会社が一切の申請手続きを行うため、被害者の手続きは比較的楽なものとなります。
しかし、事前認定では、加害者が加入する任意保険会社が、自賠責保険と任意保険による損害賠償金を一括で支払う、一括払いという制度を利用するため、早期に等級認定を行い支払金額を確定させていきます。
この一括払いによる損害賠償金の支払いは、示談成立が条件となっているため、認定された等級が満足のいかないもので、示談を成立させたくないと考えた場合、損害賠償金が一切支払われないことになるため、注意が必要です。
■被害者請求
被害者請求は、自動車損害賠償保障法に規定されている公正な手続きです。
交通事故証明書などで加害者が加入している自賠責保険の会社を調べ、そこに直接請求を行うことができるものです。医師による後遺障害診断書などを準備するところまでは事前認定と同じですが、その先、必要な書類を揃え、提出するところまで被害者本人が行います。
後遺障害等級認定請求書は、加害者が加入する自賠責保険会社に請求して入手します。またその他必要な書類も準備します。
また、休業損害が発生している場合は、源泉徴収票、主婦の場合は住民票など、状況により必要な書類を揃え、加害者側の自賠責保険会社に提出します。
その書類は損害保険料算出機構に送られ、等級認定の調査手続きが行われます。
なお、後遺障害が認定されると、その等級に応じた逸失利益と慰謝料が支払われます。等級は1~14等級まであり、1級が一番高い等級となります。
認定された等級に納得がいかない場合は、自賠責保険会社に異議申し立てを行うことができます。
異議申し立てには、新たな医学的証拠を示す書類が必要となります。
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- 経歴
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- 東京都出身
- 中央大学法学部卒業
- 平成5年4月 弁護士登録
- 平成9年3月 梅ヶ枝町法律事務所開設
- 保有資格
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- CFP®(CERTIFIED FINANCIAL PLANNER®)
- 1級ファイナンシャル・プランニング技能士
- M&Aシニアエキスパート
- マンション管理士
- 所属
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- 大阪弁護士会
- 日本FP協会
- 大阪商工会議所
事務所概要
Office Overview
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