交通事故の通院回数が治療費や慰謝料に与える影響
交通事故で怪我をして通院するとき、通院の回数が治療費や慰謝料にどう関わるのかは気になるところです。
通院が少なすぎても多すぎても、受け取れる金額に影響が出ることがあります。
ここでは、通院回数が治療費や慰謝料に与える影響と、適切な通院の考え方を整理します。
通院回数と慰謝料の関係
交通事故の慰謝料のうち、入院や通院にともなう精神的苦痛を補償するのが入通院慰謝料です。
原則は通院期間をもとに計算する
弁護士基準による入通院慰謝料は、原則として治療の開始から終了までの通院期間をもとに算定されます。
そのため、通院回数が同じでも、治療にかかった期間が長いほど慰謝料は高くなるのが基本的な考え方です。
通院回数が少ないと減額されることがある
弁護士基準で慰謝料を算定する場合、通院期間の長さに対して実際の通院回数が極端に少ないと、通院期間そのものが修正されることがあります。
具体的には、実通院日数の3.5倍(むちうちなど他覚所見のない傷病では3倍)を通院期間に修正して計算する運用です。
この修正が入ると算定の基礎となる期間が短くなり、結果として慰謝料が減ってしまいます。
通院回数と治療費の関係
通院回数は、加害者側に請求できる治療費の範囲にも関わってきます。
通院が少ないと治療費を打ち切られやすい
通院の回数や頻度が少ないと、保険会社に怪我がすでに治ったと判断され、治療費の支払いを早期に打ち切られることがあります。
治療費が打ち切られて通院をやめると、治療期間そのものが短くなり、結果として慰謝料も少なくなってしまいます。
過剰な通院はかえって不利になる
一方で、慰謝料を増やそうと必要以上に通院すると、過剰な診療とみなされ、治療費の支払いを拒まれることがあります。
自賠責保険の傷害分には120万円という上限があり、過剰な通院で治療費がかさむと、この枠を早く使い切ってしまう点にも注意が必要です。
適切な通院の頻度と後遺障害への影響
治療費と慰謝料の双方を適正に受け取るには、無理のない範囲で継続的に通院することが大切です。
適切とされる通院の頻度
明確な決まりはないものの、実務では週2回から3回程度の通院であれば、頻度が少ないとして争われる可能性は低いとされています。
ただし、骨折や靭帯損傷などで医師から安静の指示が出ている場合は、通院が少なくても減額されないことがあるため、主治医の指示に従うことが基本です。
後遺障害等級の認定にも関わる
通院期間の割に通院回数が極端に少ないと、症状が軽いと受け止められ、後遺障害の等級が認定されにくくなることがあります。
等級が認定されなければ後遺障害慰謝料も受け取れないため、症状がある間は適切な頻度で通い続けることが重要です。
まとめ
交通事故の通院回数は、慰謝料の算定期間や治療費の範囲、さらには後遺障害の認定にまで影響する重要な要素です。
少なすぎれば減額や打ち切りにつながり、多すぎても過剰診療とみなされかねないため、主治医の指示のもとで適切な頻度の通院を続けることが欠かせません。
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