交通事故による骨盤骨折で後遺症が残ってしまった場合の対処法
交通事故によって腰やお尻を強打し、骨盤骨折をしてしまった場合に、後遺症が残ってしまう可能性があります。
後遺障害はさまざまな種類があり、またその程度によって認定される等級や賠償額が変わってきます。
当サイトでは、骨盤骨折の後遺症や慰謝料について詳しく解説をいたします。
◆後遺障害等級
後遺障害等級には1級〜14級があり、各等級の認定基準も公開されています。
後遺障害等級の認定は、「損害保険料率算出機構(自賠責損害調査事務所)」という審査機関が行います。
よく後遺障害等級の認定は医師の診断によって行われると誤解されることがありますが、医師が認定に直接かかわることはありません。
ただし、医師の作成した後遺障害診断書は、等級認定に大きな影響を与えるため、しっかりともらっておいた方が良いでしょう。
◆骨盤骨折による後遺障害の種類と認定される等級
・変形障害(骨盤の変形)
→12級
骨盤の骨折した部分を固定し、繋がる過程で元の状態にならず変形してしまった場合、変形障害とされる可能性があります。
外見から目で見て明らかにわかる程度まで変形していると、12級と認定されます。
外見からは変形がわからない場合であれば、後遺障害は認められません。
・運動障害(股関節の可動域の制限)
→8級、10級、12級
骨盤骨折の影響で、股関節の可動域が狭くなってしまうことで運動障害が残る場合には、後遺障害が認定されます。
等級の違いは、可動域の制限の程度によって変わってきます。
8級が10分の1、10級が2分の1、12級が4分の3以下に可動域が制限されている場合に認定されます。
また人工関節をつけている場合には、通常の場合に比べて等級が重くなり、人工関節をつけても可動域が2分の1以下に制限される場合は8級、2分の1超の場合には10級が認定されます。
・神経症状(痛みや痺れ)
→12級、14級
骨盤骨折により神経が圧迫されたり損傷したりすることで、痛みや痺れといった神経症状が残ることがあります。
MRIなどの画像から痺れのある部分の神経への圧迫が客観的に認められる場合には12級が認定されます。
画像からは判別できないものの、神経症状がある場合には、14級が認定される可能性があります。
・正常分娩困難
→11級
女性の場合には、骨盤骨折による変形の影響で産道が狭くなってしまい、正常な分娩が困難になってしまうことがあります。
産婦人科での検査を受けた結果、後遺障害が認められれば11級が認定されます。
◆後遺障害慰謝料の金額
後遺障害慰謝料の金額には「自賠責基準」、「任意保険基準」、「裁判基準」の3つがあります。
自賠責基準とは自賠責保険に請求した際に受け取ることができる最低限の基準の額であり、もっとも低い額となっています。
任意保険基準とは相手方の任意保険会社が支払う慰謝料額の基準であり、自賠責基準よりは高い額となっています。
しかしながら、相手方の任意会社は大きな額を支払いたくないため、満足のいく額が支払われることはほぼないと考えたほうが良いでしょう。
裁判所基準とは、裁判をした際に裁判所が算定する基準額であり、3つの中でもっとも高い額となっています。
相手方の任意保険会社に後遺障害慰謝料を請求する場合には、弁護士に依頼することで裁判所基準を用いた交渉をすることが可能であるため、個人で交渉をするよりもおすすめです。
以下に、本記事にて登場した等級の裁判所基準での賠償額を示しておきます。
8級→830万円
10級→550万円
11級→420万円
12級→290万円
14級→110万円
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- 経歴
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- 東京都出身
- 中央大学法学部卒業
- 平成5年4月 弁護士登録
- 平成9年3月 梅ヶ枝町法律事務所開設
- 保有資格
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- CFP®(CERTIFIED FINANCIAL PLANNER®)
- 1級ファイナンシャル・プランニング技能士
- M&Aシニアエキスパート
- マンション管理士
- 所属
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- 日本FP協会
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