お金を貸した相手が音信不通…借用書なしでも返してもらえる？

借用書を用意せずにお金を貸したものの、一向に返してもらえないうえに相手と連絡が取れずに困っている方もいるかと思います。　

本記事では、お金を貸した相手が音信不通になった場合、借用書がなくても返してもらえるのかを解説します。

借用書なしでも貸したお金は返してもらえる？

お金を貸し借りする際に借用書を用意するのは大切ですが、借用書がなくても実際にお金を貸したのであれば金銭消費貸借契約（お金を貸し借りする契約）は成立します。

そのため、借用書なしでも貸したお金を返すように相手に請求することができます。

借用書の代わりになる証拠

借用書がない場合、相手がお金を借りたという事実を認めないこともあるでしょう。

このような場合、「お金を貸して、返す約束をした事実」を証明する必要があります。

手渡しではなくお金を振り込んで貸したのであれば、金融機関の振込明細書、通帳や銀行アプリの履歴などが証拠となり得ます。

また、「返済をもう少し待ってほしい」と猶予を求める内容も含め、メールやラインなどでやり取りした履歴も証拠として重要です。

他にも、友人が「お金を借りた」話を聞いていたという証言も証拠となるでしょう。

お金を貸した相手が音信不通の場合の対処法

お金を貸した相手と連絡がつかない場合の対処法として、もし相手の住所が分かっている場合、差出人・宛先・内容・差出日を証明できる内容証明郵便を用いてお金の返済を請求する催告状を送付します。

催告状とは、「20✕✕年✕月✕日（具体的な期日）までに下記の口座番号にお支払いをお願いします」などと記載したものです。

催促しても支払われない場合、時間や手間がかかりますが訴訟提訴も検討しなければなりません。

音信不通の相手にお金の返済を請求する際の注意点

一般的に、電話やメールでの催促が手段として使われますが、1日に何度も電話をかけたりメールを送ったりという執拗な行為は控えましょう。

また、相手の実家や勤め先などの電話番号を知っている場合に連絡をすることも、プライバシーの侵害などの迷惑行為としてトラブルに繋がりかねないため注意が必要です。

音信不通の相手から債権回収を弁護士に依頼するメリット

お金を貸した相手と連絡が取れない場合、弁護士に金銭の回収を依頼するメリットは以下の通りです。

• スムーズに債権回収ができる
• 自分で行動するよりも回収率が上がる可能性がある
• 状況に合わせた最適な回収方法を提案してくれる
• 代理で交渉してもらえるため精神的負担が軽くなる

まとめ

本記事では、お金を貸した相手が音信不通になった場合、借用書がなくても返してもらえるのかを解説しました。

相手と音信不通の場合、貸したお金を1日でも早く取り返せるように弁護士に相談することも検討してみてください。